outline製品のポイント
製品概要
在来線・新幹線の線路内作業という特殊な環境において、JR西日本グループ独自に得られた知見を活用し、鉄道事業者目線でのリアルな疑似体験ができるソフト・装置。
製品機能
線路内空間という特殊な作業環境を、実際に線路内で撮影した映像やCGを活用することでリアルに再現し、より効果的な事故防止教育が可能。触車事故防止訓練VRでは作業員配置位置・列車通過速度・昼夜などの変更が可能。
製品の強み
JR西日本グループのVRでは以下の項目の強みがあります。
①実務に基づいた専門家による監修
②没入感のあるリアルな作業環境の再現
③緊急時の対応訓練
④ユーザーの希望に応じた柔軟なカスタマイズ
想定される活用シーン
①鉄道の線路内作業における新規従事者への教育
②安全大会や安全に関する会議での演練
③触車事故発生後の再発防止教育
④学生向け会社説明会での列車速度体感
触車事故防止訓練VR(JR西日本電気テック)とは?
「触車事故防止訓練VR」は、CGで再現された線路内作業空間の中で、現場責任者や列車見張員として列車停止の訓練を行うことができるVRです。
従来の触車事故防止教育は、鉄道沿線での列車通過時の速度体感、机上での事故防止ルールの学習、会議や安全大会での演練が中心でした。 この「触車事故防止訓練VR」を活用することで、CGでリアルに再現された線路内作業空間で、速度体感訓練や列車停止手配訓練、異常時対応訓練を行うことが可能です。これにより、より効果的な触車事故防止教育を実施できるようになります。
検査品質向上訓練VR(JR西日本電気テック)とは?
「検査品質向上訓練VR」は、360°カメラで撮影した写真を活用した独自の教材を使用し、よりリアルな教育を実現するVRシステムです。
机上で学んだ技術的な学習内容を深く理解するためには、机上教育の後に実際の設備を使用して確認することが効果的です。しかし、実設備を利用するには移動のタイムロスや訓練設備の確保にコストがかかるという課題があります。 この「検査品質向上訓練VR」を開発・活用することで、事前に360°カメラで撮影した写真を使用した教材をVRソフト上で準備しておけば、現地に移動することなく、会議室などで手軽に学習内容の理解度を確認することができます。
新幹線トンネル内風圧体感VR(広成建設)とは?
新幹線の接近から通過までの風圧を再現し、トンネル内で新幹線がリアルに迫りくる状況を体感できるVRです。
安全上の観点から新幹線の運行時間内に線路内で作業を行うことはできませんが、教育の一環として通過列車の速度を体感する訓練を取り入れています。従来の方法では、現地に赴き実際の列車で訓練を行うため、移動に関わる労力と時間が必要でした。
しかし、この「新幹線トンネル内風圧体感VR」を開発・活用することで、現地に移動することなく、室内で風圧体験が可能となり、時間と労力の大幅な削減が実現しました。
特徴・仕様
実際の鉄道沿線では訓練や体験、判定が難しい教育・訓練を、VRを活用することで可能にしました。また、鉄道のスペシャリストとしての独自の視点や知見を反映させることで、より効果的な教材に仕上げています。
特徴
1.リアルなシミュレーション
・VR技術を用いて実際の鉄道沿線の環境を高い精度で再現することにより、実際の現場と近しい状況での訓練を実現しています。
・実現場では体験不可能な危機迫るイレギュラーな体験も可能です。
2.安全な環境
・仮想空間内で訓練を行うことで、訓練の中で実現場での万が一の危険な状況に直面することなく、安全に訓練を受けることが可能で、現場での事故リスクを軽減することができます。
・反復して訓練を行うことができ、技術と知識を向上させることができます。
3.インタラクティブな学習
・VR体験者は仮想空間内で実際に状況に応じて行動をし、訓練後リアルタイムのフィードバックを受けることができることにより、学習効果が高められます。
・シナリオに沿いつつ、被体験者の意思決定で行動を選択することで、被体験者自身の行動がもたらす結果を体験することができます。
4.ストレス対応訓練
・緊急事態や予期せぬ状況に対処する訓練を行うことで、実際に危機的状況が発生した際に発揮できる冷静な対応力を養うことができます。
・心理的なプレッシャーを再現することで、ストレス耐性を高める訓練が行えます。
5.体験後の評価
・利用者の弱点や改善点を明確に把握でき、個別に指導が可能です。
6.費用対効果
・実際の設備を必要とせずに訓練が行えるため、訓練実施にかかる費用や現地までの移動の負担が軽減されます。

仕様
・触車事故防止訓練VR(JR西日本電気テック)
VRゴーグル・コントローラー: Meta Quest ProもしくはMeta Quest 3を使用
操作用PC:OSがWindows 11等当社が個別に使用を推奨するゲーミングPC
被体験者2名(1名での単独体験も可能)が、それぞれ現場責任者と列車見張員として、CGで再現した線路内作業の同一空間内で触車事故防止に関する訓練(列車停止訓練・列車との離隔距離確認・列車通過速度体感・列車接近待避訓練等)を行うことができます。
昼夜の設定や列車速度(最大300km/h)、列車の進行方向(本線・側線選択を含む)、体験者の配置位置変更など、ソフト内の設定変更で様々なシチュエーションを再現することが可能です。
体験機器類は、VRゴーグル、VRコントローラー、設定用PCの構成で、簡単に持ち出しができ、電源のある4メートル四方のスペースがあればどこでも実施可能です。


・検査品質向上訓練VR(JR西日本電気テック)
VRゴーグル・コントローラー: Meta Quest ProもしくはMeta Quest 3を使用
操作用PC:OSがWindows 11等当社が個別に使用を推奨するゲーミング PC
目視点検に関する教育を効果的に行うVRです。従来は机上で学んだことを実践するために実設備へ出向く必要がありましたが、VRを活用することで、実設備へ出向くことなく、その場でタイムラグなく学んだ内容の理解度を確認することができます。事前に360°カメラで実設備を撮影し、その画像をVR機器へ取り込んでおくことで、各社の教育内容に応じた訓練を実践できます。

・新幹線トンネル内風圧体感VR(広成建設)
VRゴーグルから再生される音声と映像は、実際に新幹線が通過する際に収録したものです。さらに、風圧装置を用いることで、新幹線の接近から通過までの風圧を再現し、トンネル内で新幹線がリアルに迫りくる状況を体感できます。
また、機器類は分解・組立が可能で、自動車への積み込み、持ち出し、設置も容易です。

ユースケース、効果 Use Cases & Effects
以下の実施を目的に、関西大手私鉄、鉄道関連工事会社で導入。
・鉄道の線路内作業における新規従事者への教育
列車接近の確認や合図の出し方など基本的な触車事故防止の手順や安全確認方法を学ぶ。
・安全大会や安全に関する会議での演練
通常時だけでなく、異常時対応(緊急停止やチームワークなど)をシミュレーションして学習する。
・触車事故発生後の再発防止教育
発生した触車事故の状況をVR上で再現し、再発防止を行う。
・学生向け会社説明会での列車速度体感
働く環境のイメージを持って貰うことに活用。
ラインナップ
・触車事故防止訓練VR(JR西日本電気テック)
・検査品質向上訓練VR(JR西日本電気テック)
・新幹線トンネル内風圧体感VR(広成建設)
開発経緯
鉄道の線路内作業における教育や労働災害防止教育に関するVRはいくつか市販されていますが、汎用的なものであるため各社の細かなルールには対応できず、ざっくりとした体験しかできません。そこで、より効果的な教育を実現するために、独自にVRソフトや装置を開発・活用することにしました。
構想中の仕様
鉄道のスペシャリストとしての独自の視点や知見を反映し、感電防止や墜落防止の訓練において、より高い教育効果を実現できるVRの制作を検討しています。
導入サポート
各社のご要望に応じたカスタマイズが可能です。販売だけでなく、レンタルも行っております。