製造ラインの“挟まれ・巻き込まれ・衝突”をAIカメラで未然防止──レンゴー様の事例

2025-09-19

Rengo Eyecatch02

ポイント

  • 現場起点で必要機能を洗い出し、実装・検証
    試験導入を通じて製造現場ならではの要件を把握し、必要な機能を実装。
    実際のオペレーションに沿った形でAIカメラを導入し、有効性を確認しました。
  • 再学習で専用モデル化、検知精度を向上
    工場で収集した画像をAIに再学習させることで、誤検知や未検知を大きく低減。
    人物検知の精度も高まり、レンゴー様の現場環境に適した専用モデルを構築しました。
  • 設備連動で安全を仕組み化し、運用に定着
    危険エリアへの侵入をAIが検知すると、設備の動作停止や報知を自動で実行。
    人の注意に頼らない仕組みを取り入れることで、安全性を高める取り組みが現場に広がっています。

導入事例の概要

搬送装置や搬送ロボが稼働するエリアにおける「挟まれ・巻き込まれ・衝突」リスクに対し、
JR西日本のAIカメラ「mitococa Edge」を試験導入。

現場起点で必要機能を洗い出して短期実装し、工場で収集した映像で再学習した専用モデルを構築。

さらに設備と連動させることで、検知から自動停止・報知まで一連の安全対策を業務に組み込みました。

導入企業の概要

導入企業名:レンゴー株式会社
所在地:大阪府大阪市北区(導入は工場拠点)
業務内容:段ボールや紙加工品の製造・販売など

課題と解決策の概要

課題

レンゴー様の工場では、搬送装置や搬送ロボが稼働するエリアで、作業者の巻き込まれ・挟まれ・衝突のリスクが懸念されていました。

 安全対策としてAIカメラの導入を検討していましたが、市販製品は検知精度や設定の柔軟性不足から、現場のオペレーションに適した形で活用するのは困難でした。

課題認識から解決までの流れ

そこでJR西日本は、独自に開発したAIカメラ「mitococa Edge」をご提案しました。
このカメラは鉄道現場で培った知見を応用し、製造業の課題に対応できるよう機能を磨き込んだもので、人物を高精度に検知できる点も大きな特長です。

レンゴー様には、試験導入を通じて必要な機能を洗い出し、短期間で実装を進めました。

さらに工場で収集した映像を再学習に活用し、レンゴー様専用のモデルを構築。より現場環境に適した検知が可能となりました。

あわせて、カメラからの検知信号を設備と連動させ、危険エリア侵入時には自動で設備の動作停止や報知を行う仕組みを整備。
人の注意に頼らず安全性を高められる環境づくりにつなげています。

導入後の効果・メリット

レンゴー様の工場では、AIカメラ「mitococa Edge」による検知から設備の自動停止・報知まで行う一連の仕組みを整え、安全対策を実業務に組み込むことができています。

さらに、工場で収集した映像データを用いてAIを再学習させた結果、誤検知や未検知が大幅に減少。
レンゴー様の現場環境に合わせて精度を高めた専用モデルを構築しました。

専用モデル構築と安全対策の仕組みを業務に組み込んだことで、作業者・管理者双方の安心感が高まり、安全性と業務効率の両立にもつながっています。
現在は、この成果をもとに他拠点での活用や、さらなるDX施策への展開も視野に入れられています。

顧客の声

レンゴー株式会社 藤岡様のコメント
〈技術開発本部 技術開発第一部 技術開発課 担当課長〉

「様々なAIカメラを検討してきましたが、使いやすさや設定変更機能による柔軟なフィット感は、使用者目線で作り込まれているからこそだと感じます。

また、再学習による専用モデルの開発まで対応できる事業者は少なく、その効果は予想を上回りました。 実際に誤検知や未検知が減少し、安全性向上に直結しています。

さらに、再学習の効果を定量的に評価していただけたことで、納得感のある専用モデル開発となりました。 現場に合った形で進めてもらえたことに大きな信頼を持っています。」

mitococa edgeの詳細・資料DLはこちらから

Mitococa Edge 1
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