山陽電気鉄道3000系リニューアルソリューション

2025-07-14

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ポイント

  • 山陽電気鉄道様3000系車両をリニューアル改造
  • JR西日本テクノスがお客様のご要望を基に必要な改造をワンストップで設計、施工

導入事例の概要

導入企業の概要

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山陽電気鉄道様は、鉄道、バス、タクシー業などで兵庫県の南部エリアを中心とした交通ネットワークを支える企業です。

事業内容は、運輸業、流通業、不動産業、レジャー・サービス業など多岐にわたります。

特に、運輸業の鉄道事業は通勤・通学のほか、観光地への移動手段として1日24万人を超えるお客様から利用されています。

参考:山陽電気鉄道公式HP

課題と解決策の概要

「課題」

山陽電気鉄道3000系は1964年に導入を開始した通勤型電車で、現在までに133両が導入されています。

とりわけ、初期に導入された鉄道車両は、製造から約60年の年月が経過しています。

「課題認識から解決までの流れ」

設計

当社の60人いる設計部門の中から、過去の実績などを踏まえて、最適なリニューアル工事を行えるメンバーを選出し、山陽電気鉄道3000系のリニューアル工事に着手しました。

設計の際は特に、お客様が快適に過ごせる車内作りに注力しました。

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材料手配

本リニューアル工事は山陽電気鉄道様の東二見車両基地で行いました。

材料の一部は、自社の姫路製作所で設計して納品をしております。

施工

本リニューアル工事のコンセプト内容については、山陽電気鉄道の井上様から、施工内容についてはJR西日本テクノス 網干支店から説明していただきました。

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山陽電気鉄道 井上様(左)

(1)全面剥ぎ取り+壁の補強

外装の帯シールなどをきれいに剥ぎ取ります。

内装に関しても、座席やドアなどの客室に関わる車内設備を取り除きます。

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取り外さない機器に関しては、塵埃などが入らないようにカバーをかけます。

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再び長い期間走行できるように、補強用の壁を取り付け、将来の耐久年数を伸ばします。

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(2)内壁、ガラス、床材およびドアの取り付け

内壁、ガラス、床材およびドアを取り付けていきます。

鉄道車両のリニューアル工事では、長年走行したことによる鉄道車両の歪みから、思い通りに部品を取り付けできないこともあります。

そのため、鉄道車両と部品の特徴を理解し、適切に取り付けていくところが技術者としての腕の見せ所です。

また、これらの作業の際に発生した塵埃が通気口などに行かないように、テープなどで塞ぎながら作業を行います。

これらの細かい配慮をすることで、耐用年数の長いリニューアルを実現していきます。

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(3)内装品の取り付け

お客様の座る座席などの内装品を取り付けていきます。

これらの内装品は、お客様の走行中の快適さに直結するので、ミリ単位の調整を行います。

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山陽電気鉄道3000系は床下からだけでなく、車内からもモーターの点検を行います。

その点検を行う際の、蓋を開ける機構などをこの段階で取り付けます。

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(4)シール貼りおよび最終確認

最後の仕上げとして、車内のシールを貼っていきます。

また、時間の許す限り、納品前に入念なチェックを行っていきます。

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「導入後の効果・メリット」

すべての部品を取り付け、最終チェックを乗り越えて納品を行います。

山陽電気鉄道3000系の座席には、兵庫県の花である「のじぎく」模様を採用しています。

リニューアルした山陽電気鉄道3000系に乗車する際は、ぜひ座席の模様にも注目してください。

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まとめ

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鉄道事業者にとって、鉄道車両のリニューアル工事は、車内設備のレベルアップや、新車投入コストの抑制など非常に重要です。

本記事では、JR西日本テクノスが山陽電気鉄道様3000系のリニューアル工事の事例をご紹介しました。

私たちは今後も鉄道車両のリニューアル工事を通して、鉄道事業者の持つ資産を効果的に活用するお手伝いをさせていただく他、持続可能な社会の実現に向けて技術を磨いていきます。

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