特徴 FEATURES
富士電機製作所では、全国の鉄道事業者様より主電動機、電動発電機、フィルタリアクトルなどの定期検査や絶縁ワニス再含浸工事(中修)、コイル巻替を伴う修繕工事(大修)などを受託しています。
課題と解決策 Issues & Solutions
(1)課題
フィルタリアクトルは帰線電流に含まれるVVVF制御装置等で発生した電気的ノイズを減衰させる役割をします。このフィルタリアクトルが絶縁不良により漏電すると、架線停電といった大規模な輸送障害につながる可能性があるため、絶縁劣化を防ぐ必要があります。
フィルタリアクトルは電線の巻き方により連続巻きタイプとディスクタイプの2種類があります。
弊社における散水・浸水試験結果から、連続巻きタイプに絶縁劣化している割合が多いことが判明しております。

(2)解決策
①絶縁診断
外観検査、絶縁抵抗・tanδ・直流分測定、絶縁耐圧試験、24H吸湿絶縁試験、散水・浸水試験 等
鉄道事業者様に対して営業活動を行う中で、電動機やフィルタリアクトルがどれくらい劣化した状態なのか、部品使用のライフサイクルを考慮した最適なメンテナンス計画やタイミングを知りたいというご要望をいただくことがあります。そのため絶縁診断を行い、どの程度絶縁劣化が進行しているのかをお示しし、鉄道事業者様の中長期的な修繕計画の伴走や、最適な修繕種別のご提案を行っています。
特に、初めて修繕する形式については、まず絶縁診断を実施し、その部品の劣化状態を定量的に把握し、適切な修繕につなげることをお勧めしています。
②中修工事(絶縁劣化が比較的軽微な場合の絶縁更新)
ワニスでの再含浸、乾燥を行い、絶縁抵抗を回復
中修工事は既存の絶縁ワニスの劣化(枯れた)状態の上からワニス層を形成させる工事で、古くなった建物の外壁を上塗りするイメージです。
③大修工事(絶縁劣化が深刻な場合の絶縁更新)
コイル巻替、コイル部ワニス含浸、乾燥を行い、機器劣化状態を回復
大修工事は電線をすべて撤去し、一から電線と絶縁物を更新する工事です。古くなった建物の柱を残して壁を撤去し、壁と一緒に外壁塗装し直すイメージです。地絡故障が発生したリアクトルは大修工事を実施することになります。
ユースケース(活用事例)、効果 Use case
フィルタリアクトルの劣化状態を定量的に把握するため、まずは絶縁診断を実施します。今後の使用予定やご予算に応じて、中修工事や大修工事など、適切な修繕内容をご提案いたします。
導入サポートInstallation support

フィルタリアクトルの絶縁劣化を放置していると、架線停電といった大規模な輸送障害に繋がる可能性があり、お客様の安定輸送にも影響します。
お困り事やご質問等がございましたら、些細なことでも構いませんので、お気軽に当社までご連絡ください。
導入事例 CASES
当社は、全国鉄道事業者様から中修・大修工事あわせて約1900台の実績があります。(2024年度末時点)
東日本旅客鉄道株式会社 様
西日本旅客鉄道株式会社 様
四国旅客鉄道株式会社 様
大阪市高速電気軌道株式会社(大阪メトロ) 様
北大阪急行電鉄株式会社 様
など