outlineソリューション概要
送電線の樹木離隔管理システムとは
電気事業法第61条に基づき、電線路に障害を及ぼす恐れのある樹木との『離隔状況』をパソコン上で管理し、「樹木の成長量」を予測することで次年度以降の効率的な伐採計画を立案することを支援するシステムです。
主な機能のご紹介
(今回の記事では★を紹介します)
★送電線と樹木の離隔計算結果をわかりやすく表示(平面図、縦断図、横断図)
★マウス操作だけで「縦断面」「横断面」を簡単に表示
★電線管理温度による離隔値シミュレーションが可能
・樹木成長率による将来予測と樹木伐採管理に必要な各種機能を搭載
・各種帳票出力と図面印刷が可能(平面図、縦断図、横断図、径間写真画像)
・現地調査用GPS付タブレットPCへのエクスポート機能
電気事業法第61条(植物の伐採又は移植) について
電気事業者が電線路や電気工作物に影響を与える植物を伐採または移植する際の手続きを定めています。送電線の安全を脅かす植物については、経済産業大臣の許可を得た上で、植物所有者への事前または事後の通知を行い、伐採が可能です。
課題と解決策 Issues & Solutions

ユースケース、効果 Use Cases & Effects
将来予測機能の効果
電力会社が管理する送電線は全国電力で8万kmもあります。樹木接近状況の予測をPC上でおこなうことで現況把握のためのレーザ計測に必要なコストを抑えることができます。
伐採情報管理機能の効果
「樹木管理に向けた伐採雇歴の表示」ができます。
送電線ルートは鉄塔間で鉄塔建替えにならない限り、経過する送電線の下の樹木は継続で維持管理しなければなりません。
山林において完全に樹木を排除した後は植林をすることが前提であり、切り株を残しての伐採の場合、樹木は再び成長するためです。
システム画面表示のご紹介

①平面図
「送電線鉄塔」「送電線」「送電線に近接樹木」の位置を表示します。
②航空写真
航空写真上に上記位置情報の表示も可能です。
③縦断面
任意の位置での「地形」、「樹木高」、「送電線位置」を表示できます。
④横断面
送電線の基準範囲線を表示でき、樹木の倒壊シミュレーションも行えます。
機能のご紹介
- 任意位置での情報表示
送電線の径間単位で、離隔状況のデータ閲覧、編集、予測を行います。
データ閲覧したい径間を選択すると指定した径間内の電線の最大横揺れ範囲内の樹木との離隔状況が表示されます。

- 色分け表示
電線と樹木との離隔ランクを任意に設定し色分け表示ができます。

- 画面切り替え表示
電線の「静止時」「横振時」、樹木の「倒木時」といった様々なパターンの離隔状況の画面切り替えができます。

- 横断図の表示
電線に近接した樹木(離隔ランクの高い樹木)の離隔状況を詳しく確認するために送電線の径間内の断面位置を任意に指定して横断図を表示することができます。

横断位置の電線データと電線と樹木との離隔状況が図示されます。

横断図の位置における電線と樹木との離隔ランクの範囲を示す「基準値範囲線」が赤ライン、電線が横振れした場合の範囲を示す「電線横振れ範囲線」が青ラインで表示されます。

- 倒木時の状態を表示
さらに樹木の倒木時の状態を表示することもできます。
