まくらぎの積み降し作業の効率化を目的に、複数のまくらぎを一括して掴める、バックホウ用のアタッチメントを開発しました。

1.開発に至るまでの経緯
PCまくらぎの積み卸しは、軌陸バックホウのフックにワイヤーを掛け、まくらぎの束を吊り上げる方法により行っていますが、軌陸バックホウの運転者と誘導員のほか玉掛者2名の合計4名の作業者が必要となります。
また、まくらぎ交換時に使用される「まくらぎグリッパー」と呼ばれるまくらぎを掴める機能がある軌陸バックホウのアタッチメントを用いることもありますが、1本ずつの積み卸しとなるため時間を要していました。
この問題を解決するために、複数のまくらぎを一括して掴めるアタッチメントを開発することとしました。


2.アタッチメントの概要
開発したアタッチメントについては、JR西日本管内で使用されている主なPCまくらぎの種類(3号用、6号用、弾直用、一般形用)に対応し、最大4本のまくらぎを一括して掴め、さらに旋回機能を持たせることで任意の向きに取り卸しすることが可能です。


3.作業プロセスの改善による生産性の向上
開発したアタッチメントを活用することで、ワイヤーでの吊り上げ時には必要であった玉掛者2名の削減ができました。JR西日本管内では、年間に数万本のPCまくらぎ交換があるため、本アタッチメントの活用により大幅な省人化効果が見込めます。
また、「まくらぎグリッパー」との比較においても、本アタッチメントは、最大4本のまくらぎを一括して積み卸しできるため、作業時間を最大1/4程度に短縮し、日々の作業における生産性向上につなげることができます。
4.まとめ
当社におけるまくらぎ交換については、軌陸バックホウによる機械化施工が定着していますが、このたび、付帯するまくらぎの積み卸し作業にアタッチメントを活用することで、一連の作業プロセスで機械化が図られ、生産性の向上につながりました。 PCまくらぎの積み卸し作業の効率化に最適な「まくらぎ積卸グリッパー」をぜひお試し下さい。