outline製品のポイント
製品概要
軌道検測データより復元波形を用いて理想的な線形となるように移動量・扛上量を机上で事前計画することが可能です。また、作業データをマルチプルタイタンパ(以下、MTT)に取込み作業することで施工品質の大幅な向上や現場測量によるコスト・時間・労力の削減に寄与します。
製品開発のきっかけ
MTTの作業方法には、相対基準作業と絶対基準作業の2種類がありますが、「理想的な線形に整備することが難しい(相対基準作業)」「 事前測量が必要であり、コスト・時間・労力がかかる(絶対基準作作業)」という課題があります。レールテックでは、軌道検測車のデータを活用した「復元波形」を使用し、MTT作業の労力やコスト削減を図ってきました。当社で使用していた「復元波形」を用いたMTT作業計画システムはJR西日本独自のものであり、JR西日本管内でしか使用しておりませんでした。この技術を他の鉄道事業者様でもご使用いただけるシステムとして構築すべく、NtiRT「復元作業計画・MTT制御システム」 の開発はスタートしました。
この開発は、これまで私たちが培ってきたMTTによる軌道整備の理論と、保線の技術によって鉄道業界全体の安心・安全を底上げしたいという想いで創り上げたものになります。
特徴・仕様FEATURES
特徴
事前測量は不要、机上で「作業計画」を作成
“簡易な現場調査”と“軌道検測データ”のみで、時間や天候に左右される現場測量は必要ありません。
システムに「軌道検測データ」を取り込むことで、事前に机上で作業計画の作成可能なので、低コスト・省力化を実現できます。

フロント作業への負担軽減&作業の均一化
事前に作業計画を作成できることで、フロントオペレータのフロント補正作業を限りなく減らすことが可能です。オペレータごとの経験値差がなくなり、仕上がり品質・安全性の向上に繋がります。

整正作業時のキロ程誤差を自動補正
軌道検測データと実際の整正作業時のキロ程の誤差をデータデポを基準として、位置合わせが可能です。
扛上・移動させる箇所が容易に把握できます。

当社独自のC点ダイレクト工法を導入
現場の線形が曲線諸元線形と大きく乖離している場合も、最適な扛上量や移動量を算出し、軌道を最大限に良化します。踏切や橋梁などの不動点箇所への取付け精度も大幅に向上が期待されます。

仕上がり結果のシュミレーションが可能
システム上で施工後の線路形状を予測することができ、施工前のデータと比較して線路の良化度を推測することが可能です。

ユースケース、効果Use Cases&Effects
効果
◎人員削減
▪MTT操作の1名対応を実現!(※ワンオペ装置追加搭載MTTに限る)
▪MTT作業中のオペレーターの負担を大幅に軽減
▪「フロント」「タンピング」オペレーターの役割を1名で対応可能
▪システムが作業をアシスタントするので、経験や勘に頼った調整は不要
▪「熟練のオペレーター」や「経験の浅いオペレーター」の経験差はなし
◎時間削減
▪軌道検測データがあれば事前測量不要!
▪システムが自動的に復元波形を演算し「作業計画」作成
▪事前に「作業計画」が作成できるため、システム上でシュミレーションが可能
▪実際の現場に合わせた作業計画線の変更や修正が可能
◎コスト削減
▪システムが自動的に作業計画を作成するので労力削減
▪「フロント」「タンピング」オペレーターの役割を1名で対応可能
▪計画精度の高い作業を実現可能
復元作業計画・MTT制御システム「NtiRT」は、JR西日本をはじめ、その他鉄道事業者様に導入実績があります。MTTによる保線作業のさまざまな課題やお困りごとを解決します。
