【ご紹介】衝撃振動試験

2026-07-24

北陸鉄道株式会社さまで実施した衝撃振動試験についてご紹介します。

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独自の構造物調査技術により、お困りごとにお応えします。

目次

1.取材にご協力いただいた事業者さまのご紹介

北陸鉄道さま
今回、北陸鉄道株式会社さま(以下、北陸鉄道さま)にご協力いただき、衝撃振動試験の現場を取材しました。

北陸鉄道さまは、2024年に発生した能登半島地震を機に橋りょうをはじめとする構造物の維持管理を強化されておられることから、当社にご相談いただきました。
北陸鉄道さまのご紹介

北陸鉄道さまは、1943年(昭和18年)に石川県内の7社の鉄道・バス会社が統合し設立されました。
長年にわたり金沢市を中心に、鉄道とバスで地域の暮らしを支えています。

鉄道事業については、統合以前の歴史も含めると、白山麓の鶴来に向かう石川線は開業から110年以上、日本海に面する内灘に向かう浅野川線も100年以上と長い歴史があります。
現在も、通勤・通学といった日常の移動手段だけでなく、観光利用など、幅広く地域の交通を支えています。

また北陸鉄道さまでは、毎年実施されているカレンダーの写真募集や、沿線および季節の風景を楽しめるハイキングイベントなど、地域の皆さまと一緒に楽しめる取り組みを積極的に展開されています。
お客様とのつながりを大切にされていることも、北陸鉄道さまの魅力の一つです。

2.衝撃振動試験とは??

衝撃振動試験

衝撃振動試験とは、重錘を用いて橋脚やラーメン高架橋の頭部に衝撃を与え、その際の応答波形を収録、波形の重ね合わせおよびスペクトル解析を実施することにより、その構造物の固有振動数を把握し、健全度を調査する現地試験法です。
本試験法は、基礎の支持力性状や部材の健全度が悪化すると対象構造物の固有振動数が低下することに着目し、この値を判定指標として定量的に健全度の判定を行うことができます。(出典:国土交通省鉄道局監修/鉄道総合技術研究所編『鉄道構造物等維持管理標準・同解説(構造物編)』平成19年、p.165)
また、豪雨などの異常時に衝撃振動試験を行い、前回データと比較することで、必要に応じた安全対策を講じることができます。

当社は、長年にわたりJR西日本をはじめとする様々な事業者さまの現場で、鉄道土木構造物の検査や診断・調査などを実施し、幅広い知見や技術力を培ってきました。

これらの経験から、当社の衝撃振動試験は、構造物の健全度判定だけではなく、変状原因の推定や今後の維持管理計画および対策のご提案まで一貫して行うことが可能です。

また、鉄道インフラに深く関わるレールテックだからこそ、衝撃振動試験の対象となる構造物は、高架橋から鉄道土木構造物まで幅広く対応が可能です。

3.北陸鉄道さまでの衝撃振動試験のご紹介

(1)準備作業

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試験対象の橋りょうは、日本海に繋がる大野川にかかる浅野川線の橋りょうです。
潮の干満により水位が変動する可能性を考慮し、ボートを使用して試験を実施しました。
(水深が浅い川にかかる橋りょうの場合は、ボートは使用せずに検査員が川の中に直接入って行う場合もあります!)

まずは、重錘で衝撃を与える橋脚に対して、「どの方向から衝撃を与えると試験に最適であるか」を、検討します。
(今回は、ボート上からも橋りょうを確認していました!)

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準備作業

橋りょう上からは、重錘を吊るすために必要な器具の取り付け作業を行います。

この橋りょうは、地域の方々や観光客が利用する列車が走行している鉄道橋で、線路上の作業となります。
そのため、列車走行にご迷惑がかからないよう、十分余裕をもって列車待避を行い、作業員の安全を確保しながら作業を進めました。
(水面からの準備作業は列車待避は不要であるため、列車とボートが一緒に写る写真が撮れました!※作業は中断しています。)

必要器具の取り付けは、重錘の位置の決定など水面側からも必要であるため、ボートに乗った作業員も一緒に作業を進めます。
なお、この器具は列車走行に影響がない位置に取り付けているため、試験対象の橋脚すべてに事前に取り付けを行いました。

準備作業3

(2)衝撃振動試験の本作業

今回の衝撃振動試験では、解析に必要なデータを十分に取得できるよう橋脚への打撃は重錘による方法を基本として、実施しました。 なお、一部の橋脚には、かけや(ハンマー)による打撃を行いました。
(対象構造物の大きさ・揺れやすさ・試験環境等に応じて、かけや(ハンマー)を使用し打撃をする場合もあります!)

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この重錘には、橋脚への損傷を最小限に抑えることと、計測に不要な高周波のノイズを発生させないことを目的に保護用のゴムを巻き付けています。
(どの面が当たるかわからないので、保護用ゴムを全面にぐるぐる巻きにしていました!)
準備4
使用した計測システムは、「加速度計」と「ソフトウェア(受信機+PC)」を無線LANでつなぐ、高感度かつ低ノイズ性能を備えた小型タイプ加速度計のものです。(加速度計は、片手で持てるくらい小型でした!)

加速度計の設置位置は、重錘で仮打ちしながら必要な振動が正確に取れるか確認を行いながら決定します。

また、今後の衝撃振動試験を実施する際に、同じ位置で測定できるように加速度計の設置位置の記録を行いながら作業を進めていきました。
なお、受信機含むPC等は、今回は橋りょうから少し離れた安全な位置に設置しました。
ここからは、試験中レポートです。

重錘で衝撃を与える作業員と、PCでデータを確認する技術者・作業員が、タイミングを合わせながら試験を進めていきます。

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橋脚に重錘で衝撃を与える作業は、水面上からボートに乗った状態で行います。
あらかじめ設定した測定位置を狙い、重錘を肩付近まで引き上げ、遠心力を利用して振り落とすことで橋脚に衝撃を与えます。
この動作を、必要なデータ量を確保するため十回程度繰り返します。

この作業は「重錘を橋脚めがけて落とすだけ」の単純なものであるため簡単に見えてしまいます。

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しかし、衝撃振動試験に必要な振動波形を測定するためには、一定の力加減や姿勢を保ち、あらかじめ設定した位置へ正確に衝撃を与えることが重要となります。

試験2

また、重錘を肩付近まで引き上げる動作を繰り返すため体力も必要です。そのため、見た目以上に技術力と体力が必要です。(不安定なボート上ですが、芯がぶれず安定して作業を進めていました!※もしものためのライフジャケットを着用しています。)

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地上では、ボートでの作業を確認しながら測定した振動波形を、リアルタイムで確認します。
精度の高いデータが取れるように「今の力加減でもう一度!」や「いい感じ!」など声掛けを行い、水面・陸上の技術者と作業員は連携しながら作業を進めていきます。

PCには、加速度計が検出した振動波形や振幅等がリアルタイムで表示されます。

データ確認

技術者は、北陸鉄道さまから提供された過去データと照らし合わせながら、現在PCに表示される波形等を確認します。
(複数の技術者が、PCをのぞき込み意見交換している場面が多くありました!また、立会に来られていた北陸鉄道さまに試験状況の速報をお伝えしていました!)

試験終了後は、加速度計で取得したデータの解析を行い、現在の固有振動数を算出しました。
また、前回値と今回値の比較を実施し、現在の橋りょう状態の考察を含んだ報告書を提出させていただきました。
(試験終了後、日本海に落ちる夕陽を眺めながら、名残惜しく北陸路をあとにしました。)

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当社は、先人から受け継いだ土木構造物を維持管理していく幅広い知見や技術があります。

これまでJR西日本の現場等で培ってきたノウハウを活かし、橋りょうを維持管理していくためのご提案を行うことも可能です。

土木構造物の検査や調査、維持管理にお悩みがあれば、ぜひ当社までお問い合わせください♪

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