2025年4月13日の大阪万博開催を控え、当社でも社内外の機運醸成を図るべくPR施策を積極的に展開中です。この絶好の機会を活用し、すでに稼働しているシステムの潜在能力を最大限に引き出し、新たな価値を創造する取り組みをご紹介します。
Scomm.とは?

当社では、列車運行に遅延が発生した際にお客様へ迅速に情報を提供するため、遅延情報提供ディスプレイを主要駅の改札口付近に設置しています。しかし、導入・維持コストが非常に高く小規模な駅での展開が困難で、すべてのお客様に平等な情報提供ができないという課題がありました。
これを解決するため、遅延情報提供機能を維持しつつコストに拘って「Scomm.(エスコム)」を開発しました。AndroidOSのスティックPCを使用し、当社のホームページと連動させることで、お客様へ遅延情報を提供し、現在、当社の各駅や周辺のホテル等で約1,000台規模で導入されています。
簡易運行情報表示端末(Scomm.)の開発:JR西日本 (westjr.co.jp)
Scomm.のサイネージ利用

Scomm.は主に列車の遅延情報を提供するシステムですが、列車遅延が発生していない通常時はデジタルサイネージとして活用しています。
ただサイネージの用途については特に決めておらず、切符の購入方法の案内 や当社の取組紹介などの任意の静止画を設置箇所毎に表示していただけでした。そのため、約1,000台の端末を最大限に活用した統一的な情報提供は行われていませんでした。
STEP1:ポテンシャル発掘と初めての動画放映
サイネージ機能を再評価した結果、60秒までの動画を放映できることを確認しました。そこから、大阪万博開催500日前となる2023年11月に、当社のScomm.で初めて万博PR動画を放映し、この新たな機能を実証しました。
実施した端末数は2台と小さな規模ではありましたが、潜在能力を引き出したという大きな成果を得ることが出来ました。
面的アプローチ:STEP2からSTEP3へ
大阪万博開催1年前となる2024年4月に、STEP1の実績をさらに発展させたSTEP2として、近畿地方・中国地方の一部のScomm.約60台で同じ動画を放映し、万博に向けての機運醸成を行いました。これまでは各箇所毎に案内していた点での情報提供が、初めて統一的な面的訴求にランクアップした実績でした。
そして、万博開催半年前となる2024年11月に、STEP3として更に対象を約350台に広げ動画放映を行い、どこの駅を利用しても万博PR情報が目に入るように、機運醸成の加速を取組んでいます。
今後に向けて
今回の取組により、Scomm.の潜在能力を引き出し、路線ジャックなどの広告戦略にも活用できる可能性が見えてきました。この取組をきっかけに、他の既存システムの活用できていない機能を発掘し、業務改善や生産性向上の可能性を探索していきます。