前回に引き続き「アジア航測のスマート林業ソリューション」をご紹介しています。
今回は「➋効率的な伐採計画~出材量の算出サービス」についてご紹介します。
アジア航測のスマート林業ソリューション |
➊正確な森林資源情報の提供サービス アジア航測のスマート林業ソリューション その1 – JRW Innovation platform ➋効率的な伐採計画~出材量の算出サービス ⇒今回記事でご紹介 ➌森林資源情報を駆使した境界明確化サービス ➍安全な作業道確保のための路網計画サービス ❺森林資源情報の総合支援クラウドシステム |
林業の木材流通の課題と解決策
川上側(丸太提供者側)と川中側(木材加工業者側)にはそれぞれの課題があり、需要と供給が上手くマッチングしていませんでした。
近年、集成材や合板、LVLなど複数の木材を合わせて製品を作ったり、木質バイオマス発電の木材チップの需要により原木丸太の用途が細かく区分されるようになりました。
そのため、川上側では伐採計画により本数と搬出材積といった量だけではなく、太さなどの原木丸太としての質を考える必要がでて来ました。
川中側ではこうした製品を効率的に製造するために工場が大型化したため、特定の径級の原木丸太を安定的に収集しなければならないという課題がありました。
こうした課題を解決するためには、正確な森林情報に基づく伐採計画を作成し、伐採前に出材量を提示できる仕組みづくりが必要になります。

アジア航測のスマート林業ソリューションによって、こうした課題を解決することができます。
「正確な森林資源情報(樹木位置、樹高、胸高直径等)」(前回記事でご紹介)があれば、伐採計画の段階で必要とする丸太の長さと太さ別に本数と出材量を自動で集計することができます。
川上側は 年間の伐採施業計画をもとに、いつ・どのくらいの径級(丸太の太さのクラス分け)・材長(丸太の太さ)・材積(丸太の量)を提供できるのか川中側に情報を公開することができます。
川中側は 製品の注文状況に応じた必要な丸太の調達量を提示することができます。
このようにアジア航測のスマート林業ソリューションによって、需要・供給のマッチングが可能になります。

伐採計画作成の仕組み
樹高、胸高直径の情報から 丸太の材積を算出する方法をご説明します。
スギ、ヒノキといった針葉樹では樹高に応じて樹幹が細くなっていきます。
細りを3次式で表した相対幹曲線により相対直径と相対樹高の関係を示すことができます。

この相対幹曲線式を利用することで、樹高・胸高直径の情報から「任意の高さでの直径」を算出することができます。

この計算を利用することで 1本当たりの「丸太の出材量」を材長別・末口径別で自動算出することができます。

このように「正確な森林資源情報(樹木位置、樹高、胸高直径等)」を利用することで「伐区単位の採材量」を材長別・末口径別に自動集計することができます。

主流の「定性間伐」だけでなく、様々な間伐方法にも対応しております。

ALANDIS⁺木材SCM
アジア航測では、林業の需要と供給のマッチングをサポートする『ALANDIS⁺木材SCM』をご提供しています。
詳しくは続編の❺森林資源情報の総合支援クラウドシステムでご紹介します。
ご興味のある方はアジア航測のYouTube動画をご覧ください。