• HOME
  • ニュース
  • 【NTTデータ関⻄×JR⻄⽇本】新たな価値を提供する販売業務提携の⼒ ー技術と⼈材の融合で実現する⾰新的なイノベーションー

ニュース

2024.09.25

【NTTデータ関⻄×JR⻄⽇本】新たな価値を提供する販売業務提携の⼒ ー技術と⼈材の融合で実現する⾰新的なイノベーションー

1525098ba8c70b0628b5c2f474a43756

1.概要

2024年1⽉、NTTデータ関⻄とJR⻄⽇本は、相互のソリューションのビジネス拡⼤を⽬指し、販売活動における協⼒を強化すべく、販売業務提携契約を締結しました。提携により、両社はお互いの顧客基盤に対してAIを中⼼とした幅広いソリューションを提案し、強みを補完し合うことで新たなソリューション開発や事業創出を⽬指します。

 今回のインタビューでは、NTTデータ関⻄とJR⻄⽇本でソリューション販売活動を⾏っているNTTデータ関⻄の大下様とJR⻄⽇本の田中に、両社の出会いから互いのソリューションの魅⼒について触れながら、この提携で描く未来像や提供価値について熱く語っていただきました。

Img 7658.jpg

2.プロフィール

Img 7542.jpg 1
⽥中 恭介(たなか きょうすけ)
 ⻄⽇本旅客鉄道株式会社
 鉄道本部イノベーション本部
 ソリューション営業企画部 担当課⻑

・JR⻄⽇本のオープンイノベーション活動の集⼤成として、あらゆる⼈/企業/技術をつなげ、クライアントや社会の課題解決に取り組む。
・AIを中⼼としたデータソリューションやグループ会社、パートナー企業の技術をコアに、クライアント企業を真に変⾰できるソリューションの創出に尽⼒している。
Img 7532.jpg 1
⼤下 千⾥ 氏(おおした ちさと)
 株式会社NTTデータ関⻄
 第⼆法⼈事業部営業担当 課⻑


・お客様の課題に応じ、社内外のさまざまなソリューションをコーディネートするCR(Client Representative)として⼤⼿鉄道会社様を担当。
・お客様のDX推進に尽⼒している。

3.インタビュー

(1)ユーザー企業とITベンダーから「営業パートナー」へお互いに感じた相⼿企業の魅⼒と可能性

初めて互いの企業と⼀緒に取り組んだプロジェクトについて教えてください。どのような印象を持ちましたか?

田中  NTTデータ関⻄さんとJR⻄⽇本の最初の共同プロジェクトは、当社が2017年に発⽣させた「新幹線の台⾞⻲裂」の重⼤インシデントから始まりました。その対策として、異常⾳を早期に検知し、迅速に運⾏停⽌するためのソリューションを探し求めるなかで、NTTデータ関⻄さんの異⾳検知ソリューションに注⽬し、実証実験、そして有効性確認・プロト環境での検証まで⼀緒に⾏わせていただきました。
次第に当社でデータアナリティクス技術が成⻑し、単なるユーザー側でなく、お客様へソリューションを提供する側の⽴場も併せ持つようになりました。NTTデータ関⻄さんとの関係もデータソリューションを扱うベンダー企業同⼠の関係に変化しました。そこから、営業パートナーとして「互いの販路に相⼿のソリューションを含めて訴求する」クロスセル活動をスタートさせ、現在も継続して活動させていただいています。
当時のNTTデータ関⻄さんの印象は、まずはやはりソリューション⾃体が確固たる実績に基づいた魅⼒的なものである点。そして営業素⼈だった我々と⽐べ、NTTデータ関⻄さんの豊富な営業ノウハウや⾼いスキルを学ばせていただいたことが強く印象に残っています。

大下氏  当時、ユーザー企業であるJR⻄⽇本さんがベンダー側として営業する姿を隣で⾒て衝撃を受けました。ITベンダーは、⼀般に営業チームと開発チームの役割が明確に分かれていて、営業の役割を超えた訴求は開発メンバーを巻き込んで対応するのが通常です。
でもJR⻄⽇本さんはその役割分担のラインが⼤きく違います。技術的な質問にもその場で回答できるからこそ、深くお客様と会話ができ、その場である程度ジャッジまでできる。それはITベンダーでは実は難しいんです。勉強してすぐできるものではないですが、「どうしたらそういった⽴ち振る舞いができるか」そういうことを私個⼈としても意識して活動するようになりました。

お互いの製品やサービスにどのような魅⼒や可能性を感じましたか?

⽥中  どれも魅⼒的ですが、特に我々が扱う領域と親和性が⾼い「IoTone」という異⾳検知ソリューションですね。我々は、コア技術としてAI画像解析や機器の稼働のAIデータ分析を持っています。
これを武器に、特に製造業の安全性や⽣産性向上に寄与することに取り組んできましたが、このIoToneによって、さらにお客様対して提供できるソリューションの幅を広げられます。例えば「⾳」をフックにデータを⼿に⼊れる、または「⾳」から設備の異常を判定する、そういったことを可能にするこのソリューションは、我々の取り組みと⾮常に親和性が⾼いと確信しています。

大下氏  当社も画像解析ソリューションを取り扱っていましたが、JR⻄⽇本さんはそれらと差別化する要素を持たれています。その⼀つが、JR⻄⽇本さん⾃⾝ユーザー企業であること。「実際に使う側の⽬線で課題解決できる、製品を考えられる 」というのは⾮常に⼤きな魅⼒だと思います。
当社グループでもユーザビリティに重きをおいた取り組みを始めてはいるものの、⼀般的にITベンダーはどうしても作り⼿⽬線に陥りがちです。でもJR⻄⽇本さんは、ユーザー側の経験から、使いやすさやコスト⾯にも配慮したソリューションや製品を柔軟に提供されます。そういった点で、たとえ同じような技術であったとしても、お客様にとって各段に違うものになると思っています。

Img 7651.jpg 3

今回、企業間で正式に「販売業務提携」締結しましたが、お⼆⼈⾃⾝が、この提携価値や可能性を感じたきっかけを教えてください。

⽥中  NTTデータ関⻄さんとは、ドメインやポジションが異なる異質な組み合わせではありますが、パートナーとして「顧客への向き合い⽅」が同じ⽅向性だったことは⾮常に⼤きかったです。DXを推進する上で、本質的に「業務を変⾰する」ことが最も重要ですが、多くのメーカーやベンダーが技術ありきの、実証実験や技術導⼊に重きを置いてしまいがちです。ですが、NTTデータ関⻄さんは企業理念にあるように、顧客を変⾰すること、顧客視点で物事を考えることを⼤切にしていらっしゃいます。
我々はユーザー企業の顔、技術ベンダーとしての顔も持ち合わせているからこそ「顧客視点でどのように真の変⾰を実現するか」を最も⼤切にしていますし、それがお客様に価値を感じていただける点だと思っています。この点、データ関⻄さんの理念に親和性を感じ、⼀緒に戦っていけるパートナーだと感じました。

⼤下氏  実は当社では、まさに「共創」というキーワードが着⽬されているところなんです。NTTデータ関西のパーパスの作成過程で、役員・社員が「NTTデータ関西の価値ってなんだろう」と議論を重ねたところ、「共創」や「寄り添う」に繋がるキーワードが多く出てきました。お客様に寄り添って、共創していくことが当社の価値、パーパスだと考えています。NTTデータグループの中でも、関⻄という地域に根差してお客様に寄り添って、共創していくことが当社の価値、パーパスだと考えています。
今回、JR⻄⽇本さんと⼀緒に同じこの価値観、⽅向性で活動させていただくのは、企業としても新しい⼀歩としてフィットしていると実感しています。

⽥中  また、実際にクロスセル活動を始めてみて、ソリューション提案の幅も広がることはもちろんですが、NTTデータグループが築いてこられた信頼やブランド⼒は、パートナーとして⾮常に⼼強く感じました。さらに⼀歩⼆歩踏み込んだクロスセルを展開していきたいと感じ、企業間の持続的な営みとして消化させたいとの思いもありました。

⼤下氏  私としても、属⼈的な協⼒関係でなく、組織間の正式な営みにしたい思いがありました。⽥中さんと⼀緒に営業活動をするなかで「何か新しいものが⽣み出せるかもしれない」という感触を抱きました。ですが、組織として考えた時に、その構想段階で担当者が異動しては、その営みが途切れてしまうかもしれない。新しい構想を構想で終わらせず、お客様へ価値提供できるまでやり遂げるためにも、今回正式な「販売業務提携」を締結したいと思い、社内に説明して回りました。

Img 7616.jpg 1

(2)両社の強みを活かたクロスセル営業お客様の「真のDXパートナー」として

この販売業務提携は、どのような市場ニーズ‧課題を解決することを想定して締結されたのでしょうか?

⽥中  主要な取組み先は製造業をドメインとしていますが、それだけに特化しているわけではありません。むしろ、まさにユーザーファーストの考え⽅、つまり、我々が扱うデジタル技術で「そのユーザーの業務、 事業を真にどう変えるか」に対して、我々が組んだ意義が1番発揮できると思っています。「そもそもDXをどう進めていけば良いのか分からない」「どう技術を使って価値を⽣み出していけるかわからない」といったお客様にこそ、ITベンダーとしての実績があるNTTデータ関⻄さんとユーザーの⽴場を持ち合わせたJR⻄⽇本が、寄り添いながら効果的な⽀援ができると考えています。

⼤下氏  そうですね。まずは製造業の現場DX、課題解決を⼀番のテーマとしましたが、これに特化する必要はないと思っています。お客様⾃⾝で決められた⼿段としてのツールや技術を単に提供するだけではなく、⼿段決定の前段階から「課題をどう解決するか」をお客様と⼀緒に議論しながら、最終的にサービスを提供して解決する。JR⻄⽇本さんと連携することで、そんなアプローチを実現していきたいと考えています。

提携後、クロスセル営業の中で直⾯した市場の現状や課題はどのようなものでしたか?

⽥中  DXといっても、デジタル技術の導⼊⾃体が⽬的化してしまっているお客様が想定以上に多いと感じてしまいます。「本当にこの事業を変えるにはどうしたら良いか」という部分が定義されていない状態のお客様が多く、事業オペレーションを変⾰するという部分の難しさを実感しています。単にソリューションを提案して終わりではなく、継続的に訪問しながらお客様に納得感を持っていただいたうえで、ソリューションをうまくチューニング、カスタマイズしながら提供する必要があります。この点、まさにNTTデータ関⻄さんとの連携の強みが発揮できると思っています。

⼤下氏 今、⽥中さんがおっしゃったことに通じますが、ソリューションを導⼊されたいお客様ご⾃⾝が、社内で上⼿く納得感のある説明ができず、進めることが難しい状況があります。これは、AIの特性として「これだけやったらこれだけの効果が出る」となかなか⾔い切れないところがあるからだと思います。要は、最初にどれだけ寄り添い⽀援できるのか、そしてそれをどう次のステップにつなげるか、という点が⼀番悩みどころであり、重要だと気付いたこの半年間でした。JR⻄⽇本さんと話し合いつつ、お客様のニーズに合うように今後もブラッシュアップを進めていきます。

Img 7554.jpg

Img 7614.jpg

(3)連携で描く未来像お客様と⼀からDXを描き実現する「包括的なDXパートナー」に

今後提携を通じて達成したい未来のビジョンやそのための現時点の計画を教えてください。

⽥中  今はクロスセル活動で実績を積む時期だと思っています。市場のニーズに対してどのようなソリューションが効果的かを⾒極めながら進めていきます。共同で展⽰会に出展するなど、露出を増やしながら実績を築いていきたいですね。将来的には「DXをどう進めたら良いかわからない」と悩んでいるお客様の⼀番の相談相⼿として、このNTTデータ関⻄とJR西日本のチームが自然に選ばれる存在になれる未来を作りたいです。
また、JR⻄⽇本の画像解析やデータ分析の技術と、データ関⻄様の異⾳検知技術を掛け合わせることで、製造業の安全性や⽣産性向上にさらに⼀歩踏み込んで価値を提供できると強く感じています。近い将来、互いの強みを活かしたコアとなるソリューションを共同開発し、お客様に提供することを⽬指しています。

⼤下氏  そうですね、ベースはクロスセルできっちり実績を積み上げいく必要があると思うので、そのために認知度を⾼めるプロモーション活動やソリューションの共同開発を進めたいと考えています。
現在は、製造業向けの現場DXを中⼼に進めていますが、他の業界や業種にも展開できる可能性を感じています。例えば、⼩売業やBtoCのソリューションの需要も⾼まっているので、これらお客様に対してデータ分析やその活⽤を通じて新しい価値を提供していくことを当社として考えています。具体的なアセットをJR⻄⽇本さんと共同で開発できるかという点は今後の議論が必要ですが、まずは他の業種や業界のお客様のニーズを伺う活動を広げていきたいと考えています。

⽥中  我々のグループには物販や飲⾷関連の企業もありますし、社内にはICOCAやWESTERなどの電⼦系のデータを扱ったマーケティング戦略を扱うチームがいます。このような当社のケイパビリティと、NTTデータ関⻄さんが注⼒されたい領域で親和性を持つ部分が当然あると思っています。ぜひ、視野を広げた戦略についても議論し、構築していきたいですね。

最後に、顧客やエンドユーザーに対して、この提携がもたらす具体的なメリットは何でしょうか?

⼤下氏  両社が互いに補完し合える点がメリットだと考えています。ベンダー企業はそれぞれ強みや弱みを持っていますが、この提携によって、弱みを補い合い、さらに互いの強みを活かして新しいソリューションを⽣み出すことができます。これにより、お客様に対して、より効果的で⾰新的なサービスを提供できると考えています。

⽥中  お客様にとっての最⼤のメリットは、とにかく「よくわからない状態でもDXを⼀緒に進められるパートナーがここにいますよ」ということだと思っています。データグループの多種多様なDXソリューションと、JR⻄⽇本のユーザー視点とAIベンダーのとしてのソリューションや専⾨知識を組み合わせることで、包括的に伴⾛させていただけるプレイヤーとして認知していただきたいです。⼀からDXを始められようとしているお客様にも、進め⽅や効果の出し⽅、技術選定の仕⽅も含めて、⼀緒に寄り添い、成功に導くサポートを提供させていただきます。

Img 7630.jpg

4.まとめ

NTTデータ関⻄とJR⻄⽇本は、互いの強みを掛け合わせ、より効果的で⾰新的なソリューションを提供することを⽬指しています。

「DXの進め⽅がわからない」「どの技術を選べばいいのか迷っている」といったお客様にも、ともに寄り添い、包括的にサポートさせていただくことで、製造業をはじめとする様々な業界や企業のDX推進を⽀援していきます。

Img 7655.jpg 1

5.関連製品‧ソリューション情報

【NTTデータ関⻄】

異⾳検知ソリューション IoTone

【JR⻄⽇本】

「人物検知」「設備の良否判定」のAIソリューション (mitococaシリーズ)

関連記事

注目度の高い記事をご紹介いたします。

TOP